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第五回 文章を書くときのルール(5)

第五回 文章を書くときのルール(5)


 このコーナーはもともと小説の書き方を説明する予定でした。ところが、その前段階として原稿用紙の使い方を解説しているだけで、すでに五ヶ月目。しかも、前月の「記号の使い方」ではいい忘れたことがあります。今月はその続きからはじめましょう。
 小説中によく使われる記号に〝?〟や〝!〟があります。本来的には〝?〟〝!〟は日本語の表現にはなく、明治時代以降の英語をはじめとする外国語表現で使われていたところ、日本語でも定着してきたようです。特にマンガのセリフではよく見かけます。〝?〟も〝!〟もたぶんに視覚的な要素があるためでしょうか。
 前月の締めくくりにも書いたように、記号を多用するとその効果が薄れます。〝!〟を常に会話の語尾につけていると、作品中ずっと驚いたり、感動したりの登場人物ばかりで、そんなバカな! とあきれてしまうでしょう。
 さて、今「そんなバカな!」と〝!〟を使いました。文章の途中で〝!〟を使う時は〝!〟の後にヒトマス空けるようにします。〝?〟も同じです。ただ〝!〟や〝?〟が文章の末尾に来る場合はわざわざヒトマス空けなくても、その後は空白になっていますから気にする必要はありません。
 もっとも、前述したように本来日本語に表現には〝?〟も〝!〟もありませんでしたから、疑問文の際にいちいち〝?〟をつけなくても意味は通じるはずです。例をあげてみましょう。


 この料理は食べても大丈夫だろうか。


 疑問文だと判りますよね。ところが現代風の会話文だと〝?〟をつけた方がわかりやすい場合もあります。たとえばこんな文章。


 キミはどこから来たの?


 文章の終わりが省略されていて〝?〟がないと、これだけでは疑問文かどうかわからないので、あった方が親切ですし、読者にもわかりやすいでしょう。ちなみに、省略しない書き方だと「キミはどこから来たのですか」となります。こう書くと〝?〟がなくても疑問文とわかるはずです。でも毎度毎度「~ですか」と尋ねていると作品の雰囲気を壊すこともあるので、〝?〟をつけることで「ですか」の代用し、疑問文であることを表しているわけです。


 原稿用紙の使い方といっても、多くの方は原稿用紙を使って文章を書いていませんよね。ほとんどの方がワープロ(ソフト)で作品を書いていることと思います。ダイナミックアーク新人賞の募集規定も「ワープロまたはパソコンで作成した作品」となっています。そして、むろん設定すればできないことはないものの、たいてい横書きの状態でタイピングしているのではありませんか。
 そのことで生じる不具合に数字の問題があります。ケータイ小説本などは横書きのまま印刷されていますけれども、小説の大半は縦書きで印刷されます。ダイナミックアークも縦書き表示です。つまり、通常文章を書く時は漢数字を使い、アラビア数字は原則使わないのです。


 四人集まると麻雀をしたものだった。
 九人の戦鬼と人は呼ぶ。


 などと書きます。「4人」や「9人」とは書かないように気をつけて下さい。ひとりは一人でも結構ですし、二人はふたりと書いてもかまいません。「百人友達できるかな」、「千年女王」と書くこともあります。
 以上見てきたように漢数字の書き方もいろいろあって「一〇〇人友達できるかな」「一九九九年、恐怖の大王が降ってくる」「昭和二十年八月十五日」と「十」や「千」の位を挿入する場合とそうでない時とがあります。「一九九九年」は「千九百九十九年」と書くと意味がわかりにくくなってしまいます。一方、「昭和二〇年八月一五日」ならばたいした違いはないでしょう。どちらの書き方をしても良いのですが、どちらかに統一しなければなりません。
 このように縦書きを原則とした文章は漢数字を用いて表現するのが基本とされています。ただし例外もあります。固有名詞の場合はアラビア数字を使わざるを得ないこともあります。


「サイボーグ009」
「DOCOMO905i」


「サイボーグ〇〇九」だとちょっと別の作品に思えてしまいます。また野球選手の背番号を示す時も「55」と書きたいところです。ルーレットで出た数字もやはり「二十一」ではなく「21」でしょう。
 さいとう・たかを先生の代表作はもちろん「ゴルゴ13」であって「ゴルゴ十三」だと中学生のデューク東郷が登場しそうで、イヤですよね。あるいは大阪の繁華街かな?


(担当:幸森軍也)


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